2008年5月18日日曜日

一時帰国前夜

帰国日と台風が重なるのではないかとかなり心配したがどうやら大丈夫なようだ。
マニラは今日は曇天で台風のせいで風が強く、それゆえ比較的涼しい土曜日だった。

成田に預けている車の引取書を会社に忘れていたことを思い出し、午後からゆっくりとオフィスに向かう。
会社につくとなぜか一人ぼっちでdennisが仕事をしていた。
どうやら昨日社長に早急に指示された仕事をやっつけているらしい。
「taroからの仕事をやってんの?」と聞くとその通りと。

これは結構フィリピンでは珍しいことなのだ。
休日に出勤して仕事をやるのはそうとうまじめでないと。
うちは結構デザイン部隊はオタクが多いので深夜残業も休日出勤も平気なのが多いのだが、俺が統括することになった開発部隊は結構そういう感じではないと思っていた。

dennisはNo2のシニアでもの静かでまじめである。強い自己主張をしない。
しかし責任感は強くまじめである。人より出しゃばることを嫌うところもある。

No1のシニアはrommelというのだが、彼は結構フィリピン社会では高給取りの方で、独身貴族。
一般のフィリピン人にはなかなかいけないスポーツジムに通い、赤くビカビカの三菱のピックアップトラックも持っている。彼は他より英語が流暢なので、その分一言余計というか、言い訳が多く自己保身の主張は積極的にやってくる。結構自己主張するタイプ。

今両方を鍛え上げてるのだが、技術力やコーディング等力量に関しては、両者にさして違いはない。
日本で言うとジュニアクラスであろう。
ただ理解力や吸収力で俺はdennisに光る物を感じた。
彼は妻もいて稼がないといけない。
なんとか彼の活躍する案件と場を作り上げていかなければならない。
それとrommelにもっともっと焦らせる必要がある。

なんというか、こう長くこの世界でやってくると、自分の関わったり教えたりした人間が元気で自分の道を見つけてやっているという情報を見たり聞いたりすると非常にうれしく思う。特に間違った道に行っていないことがわかると余計うれしくなる。今はもう教えてもいないのに。

一つ、俺はこの国でちゃんとした技術者を育て上げる使命がある。
自分で選択してきたことの一つである。
二週間日本に帰国するが、その後はまた帰って彼らを教え続けていく必要がある。

いつの日か日本で関わった人間のようにかれらが元気で独り立ちするところを見てみたいと思う。
日本から帰ってくるときになんか欲しい物があるか?と軽い気持ちで聞いたら、なんと答えは英語の技術書だった。マニラのあたりではなかなか内容によっては手に入らないのだそうだ。

なんか少しうれしかった。

日本の関係者の皆様、明日から帰国します。
二週間ですが、いろいろご相談に伺いますのでよろしくお願いします。

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